公益社団法人日本青年会議所 関東地区協議会 共生社会確立委員会(樋口委員長)は、多文化共生を推進する事業を通じて、生産年齢人口の増加や地域経済の活性化に寄与し、地域間格差の是正に取り組んでいます。その最初の事業として、2026年2月28日、坂東市総合文化ホールにてセミナー「外国人と地域がつながる瞬間 多文化共生の最初の一歩」を開催いたしました 。
本事業は、単なる理想論に留まらず、現場の実情に基づいた多文化共生の在り方を模索することを目的としています 。
パネルディスカッション:多文化共生の「現場」を語る
セミナーでは、多文化共生の第一線で活躍する有識者3名をお招きし、パネルディスカッション形式で議論を深めました 。
登壇者プロフィール
- フィフィ 氏:エジプト出身のタレント。外国にルーツを持つ視点から、日本社会の課題を精力的に発信 。
- 近藤 敦 氏:名城大学法学部教授。多文化共生政策の第一人者として、自治体への提言や研究を行う 。
- 石塚 はやと 氏:茨城県議会議員。民間経験を経て政界へ入り、地域経済や福祉・共生社会の政策立案に注力 。
議論のハイライト:地域と外国人がつながるために
ディスカッションでは、「外国人が地域の仲間として暮らすために必要なこと」をテーマに、熱い意見交換が行われました 。
1. 外国人と暮らす上で、最初に必要なことは?
- フィフィ氏: 政治やメディアによる分断を止め、互いの歩み寄りを促すこと 。
- 近藤氏: 海外の事例を参考に、日本に来た段階でルールや文化、言語を学ぶオリエンテーションの機会を設けること。また、日本人も宗教を理解する必要があります 。
- 石塚氏: 雇用主が責任を持って日本のルールを教えることが不可欠です 。
2. 外国人が「地域の仲間」になる瞬間とは?
- コミュニティの活用: 外国人コミュニティのリーダーを通じて問題を共有し、新しく来た人へ伝えてもらう仕組み作り(フィフィ氏) 。
- 「同じ釜の飯」と役割: 一緒に食事をするような交流や、地域の農園運営、ボランティアなどの「役割」を担うことで仲間意識が芽生えます(近藤氏・石塚氏) 。
3. 文化・生活ルールの共有はどうあるべきか?
- メディアが悪い側面ばかりを強調する現状を危惧しつつ、政府は現場の声を反映した政策を考えるべきとの意見が出されました 。また、日本側も柔軟にルールを調整しつつ、長く住んでいる外国人からルールを伝えてもらうといった「自分たちから変わる姿勢」の重要性が確認されました 。
多文化共生の「最初の一歩」を、私たちの手で
パネルディスカッションの最後には、多文化共生が進むことで「日本が薄まることへの不安」がある一方で、「古来より多様な文化を取り入れ昇華させてきたことこそが日本の強みである」という本質的な視点も示されました 。
ここで、メンバーの皆様に共に考えていただきたい言葉があります。
「ルールで縛ることは、自分自身も縛られることを理解しておく」
地域経済を支える経営者として、あるいは地域活動のリーダーとして、私たちはこの言葉を胸に刻む必要があります。安い賃金で労働力を確保するといった目先の利益だけではなく、相手の背景を理解し、一人の「地域の仲間」として迎え入れる覚悟が問われています 。
外国人住民がボランティアやイベント運営などの「地域の役割」を担う瞬間こそ、真のつながりが生まれる時です 。私たちJCメンバーが率先してその場を創出し、現場から「地域共生」を推進していきましょう。
共生社会確立委員会からのお知らせ
第4回全国高校生政策甲子園
2026年4月1日(水)より募集を開始いたします。 次代を担う高校生たちの瑞々しい発想を形にする機会です。ぜひ皆様の母校へ参加の呼びかけをお願いいたします。
5月事業予告:多文化共生事業 in 上野原
5月に山梨県上野原市にて、多文化共生の次なるステップとなる事業を開催いたします。詳細が決まり次第改めてご案内いたしますので、万障お繰り合わせの上、ご参加をお願いいたします。